質問に移る前にカルシウムについてすこし勉強してみましょう。 カルシウムは、生体内では5番目に多く含まれる元素で、その約99%は骨格中に存在し、約1%が細胞内、残りの約0.1%が血液中に存在する。カルシウムの生理作用は、歯、骨の形成、筋肉の収縮、神経刺激の伝達、血液凝固因子の活性化、細胞増殖、ホルモンの調節、酵素の補助因子などであり、多くの生理学的機能に関与しています。 日本人のカルシウム摂取量は、栄養所要量を長年下回っているのが現状であり、カルシウムに富む食品は限定されているので、所要量の確保にはカルシウムに富んだ食品を意識的に摂取しなければ難しく、嗜好本位の食事ではカルシウムの摂取不足になりやすいのです。 また、加齢に伴うカルシウム吸収能力の低下、ホルモンの不均衡により発症する骨粗鬆症が深刻な社会問題となっています。 |
||||||||
カルシウムの吸収率は牛乳が一番ですか? | ||||||||
成人女性9名を対象にカルシウム吸収率比較試験を行ったところ、カルシウムの吸収率は牛乳39.8%、小魚(わかさぎ)32.9%、野菜(小松菜、モロヘイヤ、おかひじき)19.2%となり、今までいわれてきた数値に近いのが出ましたが、野菜の中にもキャベツやレタスなど牛乳と同じ吸収率の野菜もあります。 ただ一般的には、野菜に含まれるセルロースやアルギン酸、シュウ酸などがカルシウムの吸収率を低下させています。しかし、小魚や野菜は日本人の食習慣からすれば重要なカルシウム供給源であり、ほかのミネラルやビタミン類の大事な補完源であることを忘れてはなりません。 |
||||||||
カルシウムの吸収率は食べ物によって一定ですか? | ||||||||
|
||||||||
カルシウムの吸収率は種類によって違いますか? | ||||||||
カルシウムはカルシウムイオンまたは可溶性の形態で吸収されるので、溶解性の高いカルシウム塩が吸収されやすく、可溶性のものか胃酸によって可溶になるものであれば、吸収率にそれほど差がないものと考えられています。 | ||||||||
明治の「健骨家族」は、なぜ炭酸カルシウムを使用しているのですか? | ||||||||
一般的に、カルシウムを含む代表選手といえば、牛乳や小魚、野菜などがあげられますね。その中でも牛乳のカルシウム吸収率が高いことが、数々の研究結果から証明されています。 |